1.ゼロ災運動とは
ゼロ災害全員参加運動(ゼロ災運動)は人間尊重の理念に基づいて職場の安全と健康をみんなで先取りしようという安全衛生運動である。
ゼロ災運動(「ゼロ災害全員参加運動」の略称)は、「ゼロ災害へ全員参加」のスローガンのもとに「これからの安全衛生はこれでいこう」という人間尊重運動として、中央労働災害防止協会(略称:中災防)が1973年(昭和48年)から提唱しているものである。
ゼロ災運動は、提唱以来多くの事業場に取り入れられ、多大な成果を上げている。ゼロ災運動を単なるかけ声だけの精神運動、一時的な旗ふり運動に終わらせないために、みんながヤル気で参加できるような事業場や職場の実情にピッタリ合うゼロ災運動推進のプログラムを組み、直ちに英巌引こ移すことが重要である。
ゼロ災運動は単に災害や疾病がいくらか減ればよいとするような消極的なものではない。この運動は人間尊重の基本理念に基づいて、厳しく一切の労働災害を許さず、職場の危険や問題点を全員参加で把接し、解決し、安全衛生を先取りしていこうとするものである。
あくまでもゼロを究極の目標として、安全衛生のあり方を追求し、人間中心の明るく健康で快適な職場をつくり出していこうとする運動である。